◆トーラーの模型(Model of Torah)

                   


 ユダヤ教の聖典トーラーの模型です.トーラーは旧約聖書の最初の五書(創世記,出エジプト記,レビ記,民数記,申命記)から成る文書で,「律法」あるいは「教示」を意味します.トーラーの巻物は,安息日ごとにユダヤ教の会堂で朗唱され,バビロニア方式に従えば ちょうど1年で読み終えるように(一年サイクル),毎週の朗唱箇所が決まっています(因みに,年初の第一週の朗唱箇所 は,創世記1章1節から6章8節です).朗唱は独特の調べをもって行われ,それがきちんとできることが成人として認められるための重要な要件の1つとされます.
 今開いているところの中央欄は,出エジプト記20章(十戒)のあたりです.

「神はこれらすべての言葉を告げられた.
『わたしは主,あなたの神,あなたをエジプトの国,奴隷の家から導き出した神である.
 あなたには,わたしをおいてほかに神があってはならない.
 あなたはいかなる像も造ってはならない.上は天にあり,下は地にあり,また地の下の水の中にある,いかなるものの形も作って はならない・・・』」(出エジプト記20章1-4節)

 トーラーには,下のようなビロードの美しいカバーが付いています.

                   


 最初の書き出しの部分(創世記1章1節)を開けてみました.書き出しの文字はヘブライ文字のベートで,大きく記されています.(右から左に読むので,書き出しは一番上の段の右端です)

「初めに,神は天地を創造された.地は混沌であって,闇が深淵の面にあり,・・・」(創世記1章1-2節)

                   





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